震えの正体。禁断症状ではない?

薬物中毒の人間が、薬を目の前にしてガタガタと震ふるえる様子を、

テレビドラマなどで見た方もいるかも知れません。

 

いわゆる〝切れ目〟の時に〝ブツ〟を目の前にすると、

体がガチガチ震えるわけです。

これは一般的に薬物による禁断症状といわれているのですが、

当時、私も同じように、ガタガタと震えが止まらず、

薬を体内に入れると震えが止まる、というのを経験しています。

 

 

これはまさに禁断症状だと思っていましたし、

自分は〝ヤクチュウ〟なんだと思っていましたから、

疑問にも思っていませんでした。

 

しかし、更生して今の活動をやっていく中で、

冷静に当時を思い出しながら分析してみると、

実はこれは薬物の切れ目で麻痺が解けて〝しらふ〟になった〝体〟が、

「やめてくれ、そんなもの体に入れないでくれ」

と怯おびえている状態の震えだということに気づいたのです。

 

薬物を目の前にして、

「やってしまおう」と考えている〝脳ミソ〟に対して、

〝体〟が怯えているのです。

 

要するに、『体は正直』とはまさにこのことなのです。

じゃあ、この震えを止めるにはどうすればいいか?

答えは簡単、頭で「もう俺は二度とやらない」と決めることができれば、

体の震えは止まるのです。

 

しかし、薬物乱用者にとってはこれが難しい。

ほとんどの人間は、この震えを当時の私のように禁断症状だと思い込み、

「俺は中毒だから震えが出るんだ、

この震えを止めるには薬をやるしかない、体に入れるしかない」

と思い込んでやってしまうから、

なかなか中毒から抜け出せないのです。

 

体に入れて震えが止まるということは、

薬物が体に入って、体が麻痺して、

その恐ろしさが分からなくなっただけなのです。

 

もし体の訴えを素直にきくことができれば、

誰でもやめることができるのですが、

脳ミソが考える思い込みの思考や意識は、

なかなか変えることができないのです。

 

 

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